【登場人物】
でんりょクラゲ:電気代の仕組みを知っているクラゲ
でんりょクラゲ父:電気代の仕組みを超絶知っているクラゲ
電太くん:何も知らない少年
今回の目次
電気代の仕組みを知らないと"損"をする
ねぇ・・今月、電気代ヤバいよ。
15000円、超えてるんだ。(ブルブル・・)
どうしたの電太くん。そんな浮かない顔して。
あれまー。これは高い電気代だねぇ。どうしてこんな高い電気代になったの??
僕の家は4人家族なんだけど、いつもは12000円くらいなんだ。それなのに今月は3000円も高くなってる。僕も理由が知りたいんだけど、全くわからないんだ。
ねぇ、どうしてだと思う?
ん〜。僕は電太くんといっしょに暮らしてないからなぁ。詳しいことまではわからないよ。
ただ、電気代がどのようにして決まっているかが分かれば、自ずと電気代が高くなった理由がわかるかもね。
そうなの?じゃあ電気代の仕組みを教えて!でんりょクラゲ!!
*今回の記事は東日本と九州地方における電気代の仕組みであり、関西や沖縄等の西日本に位置するご家庭には該当しないのでご注意ください。また一般家庭に多く使われる従量電灯Bを想定しております*
電気代の仕組みは意外と簡単
ででーん!ここからはでんりょクラゲの父である私が解説していこう。
まず電気代というのは大きく分けて下記の2つの料金が合わさって決まっているんだ。(実は合計で4つあるんだけど、残りの2つは微量なので最後に紹介!)
- 基本料金
- 電力量料金
一定額を払う、基本料金
1つ目が「基本料金」であり、電気を多く使った場合と使っていない場合に限らず、必ず一定額払わなければならない料金のことだよ。
この基本料金は契約時に決めるA値(アンペア)によって変わるんだけど、知ってるかい?
でんりょクラゲポイント①
中学校の理科の授業でも出てきたA(アンペア)だけど、詳しく知っている人はいるかな?
A(アンペア)っていうのは電流のことだよ。電力会社が各家庭に流す電流は10〜60Aであり、その電流の大きさによって基本料金が変わってくるんだ。
もちろん10なら低いし、60なら高い。じゃあ皆んな10Aで契約すればいいじゃないかと思われるかもしれないけど、実はそうでもなく、A(アンペア)が低けりゃいいってことでもないんだ。
例えば、電子レンジは1500Wもの電力を消費すると言われているんだけど、その場合は1500W÷100V=15Aが必要となるよね。(この式が成り立つ理由は次回!)
つまり電力会社との契約にて10Aを選択していると電子レンジ1つ使うだけでブレーカーが落ちてしまうんだ。(あれまー。これは大変だぁ!)
使った分だけ払う、電力量料金
2つ目が「電力量料金」であり、こちらは電気を使えば使った分だけ料金が高くなる。コチラもある式によって成り立つんだが、その話はまた今度にしよう。
とりあえず電気代ってのは主に「基本料金」と「電力量料金」の2つによって決まるんだよ。電太くん。
はえぇぇ〜。つまりは僕の家が今回電気代が高くなったのは電力量料金が高くなったということだね。
そうだね。基本料金は契約の変更によって変えてもらわない限り変わることはない、ってことは電力量料金の方がいつもより高くなったということがわかるんだ。
再生可能エネルギー賦課金もあるよ
上では主に電気代としてかかってくる料金を紹介したんだけど、実はもう1つ(本当は2つ)だけ電気代に組み込んでくるものがあるんだ!それが『再生可能エネルギー賦課金』というものだよ。
さ、再生可能エネルギー賦課金??
なんだそれ!!再生可能エネルギーということは太陽光や風力など、資源に限りのないエネルギーのことかな?
そうだ!よく知っているね、電太くん。
通常、日本における電力の大半は火力発電によって賄われているんだ。ただ火力発電を行うには石炭や石油などの限りある資源を使わなければならない。
だとすると・・・。どうなるかわかるかな?電太くん!
え〜っと、資源に限りがあるってことは。
つまり、いつかは発電できn・・・。
いつかは発電できなくなってしまう!ってことだよーん。
(言っちゃったww)
せっかく分かったのに〜・・。
そうだね、資源に限りがあるということは未来において発電ができない時がやってくるということなんだ。
だからこそ今のうちから再生可能エネルギー、つまり資源に限りのない風力や水力、太陽光などから発電する技術を確立しないといけないんだよ。
うんうん、それはよくわかったけど、それが再生可能エネルギー賦課金とどう関わっているの?
それはね、再生可能エネルギーを使っての発電というのは今のところまだコストが高い。しかし、コストが高いからと言って、今技術の発展を止めてしまうと将来における電力供給が保証できないよね?
だからこそ賦課金という形で電気を買っている皆んなからお金を集めているんだよ。将来の電力供給のためにね。
へぇ〜。そうなのか。
それで、その再生可能エネルギー賦課金というのは高いの?
いーや。電力量料金の10分の1程度だからそこまで高くはないよ。ただ再生可能エネルギー賦課金はその年1年ごとに払う割合が変わってくるんだ。
27年度は○○円/1kwhだったけど、28年度は○○円/1kwhだよ、って感じでね。
まとめ:電気代は4つの料金の合算
というように電気代というのは4つの料金の合算で決まるんだよ。わかったかい?電太くん。
よ、4つ??あれ再生可能エネルギー賦課金を合わせても3つしかないんだけど、どういうこと?
あー。言い忘れていたね。
実はもう1つだけ電気代に関わってくる料金があるんだった。でもそれは本当に微量だからあまり気にしなくていいよ。
いやいや、気になるよ!なに??
わかったわかった。それは『燃料費調整額』というものだ。
先ほど日本の発電は火力発電が大きな割合を占めていると言ったが覚えているね?この火力発電は主に石炭と石油を基に動いているのだが、日本には残念ながら資源が少ない。
だから海外からの輸入に頼っているのだが、円安/円高の関係や資源が少なくなることによる価格の高等などによって燃料費が上下するんだよ。
その微調整のための料金と考えてもらえばいいよ。わかったかい?
ほー・・。わかったよ。
っていうことは電気代が決まる仕組みは以下の4つが大きく関わっているということだね。
- 基本料金
- 電力量料金
- 再生エネルギー賦課金
- 燃料費調整額
うむ。そういうことだね、一件落着。
だね。
(あれ?電気代が上がった理由を知りたかったはずでは・・・?)
次回に続く