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再生可能エネルギーを徹底解説

投稿日:2017年1月10日 更新日:

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でんりょクラゲ:フリー電力星からやってきたクラゲ。好きな再生エネルギーは太陽光発電。

 

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でんりょクラゲ父:でんりょクラゲのお父さん。好きな再生エネルギーは地熱発電。

 

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電太くん:地球に住む男の子。好きな再生エネルギーは風力発電。


 

再生可能エネルギーとは

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ねぇねぇ、今日学校で再生可能エネルギーが地球にやさしいって言ってたんだけど、再生可能エネルギーって実はよくわからないんだ。今日は再生可能エネルギーについて教えてよ!

 

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お、今日は積極的だね。よし、じゃあ電気を作るのにはいろいろな方法があることは知っているよね?一番よく使っているのは何発電か知ってるかい?

 

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それは知ってるよ!火力発電だよね?

 

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その通り!じゃあ、火力発電ではどうやって電気を作っているか、ってのはどうだい?

 

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えーっと……それは……

 

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はいっ!石油や石炭を燃やして、水蒸気やガスでタービンを回すんだよね!

 

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そうそう、タービンを回して起こる電磁誘導についてはまた詳しく説明するとして、石油や石炭を利用しているってことが重要なんだ。

火力発電をずーっと続けていたらどうなると思う?

 

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石油や石炭はいつかなくなって……あっ、発電ができなくなっちゃうよ!

 

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そうだよね。火力発電に利用する石油や石炭のように有限な資源を枯渇性エネルギーと言うんだ。原子力発電で利用されるウランなんかも枯渇性エネルギーだね。

その反対で、例えば太陽光なんかは、どれだけ発電に利用しても枯渇することがないだろ?そういうエネルギーが再生可能エネルギーだよ!

 

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CO₂を発生させる火力発電や、事故が起こった時に危険な原子力発電に比べて、再生可能エネルギーを利用した発電では安全性や地球温暖化対策でも優れているよね。

 

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へぇ~、再生可能エネルギーは安全で、地球温暖化対策にもなって、おまけに資源が尽きることもないなんて最高じゃないか!

もっと詳しく教えてよ!

 

 

再生可能エネルギーを利用した発電

太陽光発電

太陽光エネルギーはまずエネルギー量が桁違いに大きいことが特徴です。

地球上で人類が一年間に使用する電力が約15TW(テラワット)なのに対し、太陽から地球に照射される光エネルギーは174PW(ペタワット)です。(※キロ→メガ→ギガ→テラ→ペタ それぞれ矢印の方向に1000倍)

仮にそのエネルギーをすべて利用することができれば1年間の発電で1万1600年間分の電力がまかなえるほどの膨大なエネルギーです。

現実には人類が地上でエネルギー源として実際に利用可能な量は約1PWと言われていますが、それでも67年分の電力分です。仮にオーストラリアのたった1/10の面積に市販の太陽光パネルを敷き詰めることができればそれだけで全人類のエネルギー需要量に匹敵する発電量が得られるというのですから、太陽光発電の発展が地球のエネルギー問題を解決するというのもうなずけますよね。

日本では早くから太陽光発電の研究開発に力を入れています。

 

一方で、夜間は発電ができず、雨の日や曇りの日にも発電量が落ちるなど、安定的な電力供給ができないことや、設置するためのコストが高いこともあり、なかなか本格的な導入には至っていないのが現実です。

 

 

宇宙太陽光発電

太陽光発電の弱点だった安定性をカバーするのが宇宙太陽光発電です。

宇宙空間で直接太陽光の光エネルギーをキャッチすることができれば、大気圏でエネルギーが減衰することも防ぐことができる上に、何より宇宙空間なので、地球がどんな天気だろうと、昼だろうと寄るだろうと関係なく発電することができます。

 

もちろん技術的な問題で今すぐに利用することはできませんが、2030年代の実用化を目指してJAXA(宇宙航空研究開発機構)が研究を進めているところです。

宇宙空間の静止軌道上に発電・送電施設を打ち上げ、発電した電気を一旦マイクロ波に変換して地上の受電装置に伝送するというシステムで、理論上はすでに実現可能と言われているだけに、期待が高まります。

 

 

風力発電

風力発電はその名の通り、風の力によって風車を回して電気を作ります。風力はどれだけ使ってもなくなることはありませんから、当然再生可能エネルギーですね。太陽子発電と同じで発電量が天候によって左右されるという欠点もあります。

 

ヨーロッパではかなり普及しており、デンマークではすでに国内電力需要量の2割が風力発電によって賄われていて、2025年には5割を目指して今も普及が進んでいます。アメリカでも原発の新設を停止し、風力発電を増設しています。

日本では風力発電に適した平地が少ないことや、台風が多く、それに耐えうる風車を建設するためにはコストがかさんでしまうなどの理由でヨーロッパやアメリカに比べると普及が進んでいません。太陽光発電の開発に力を入れているのにはこういう事情も関係しているのかもしれませんね。

 

しかし、それだけ台風に見舞われる国なので、そのエネルギーを発電に回せないかと「台風発電」にチャレンジするベンチャー企業も登場しています。国土交通省の試算によれば、大型台風一つのエネルギーは日本の総発電量の約50年分にも相当するそうです。実用化されれば日本がエネルギー大国になるかもしれませんね。

 

 

水力発電

水力発電は、水が流れる際にタービンを回し発電するというもので、水力も再生可能エネルギーです。

日本の水力発電の歴史は古く、日本初の電力会社(東京電燈)が設立されたのが1886年ですが、1888年には水力による発電所が運転を開始しています。日本には石油や石炭などの資源に乏しかったこともあり、初期の日本の電力を支えていたのは水力発電だといっても過言ではないでしょう。

1912年に、日本初の発電用ダムである黒部ダム(栃木県鬼怒川 ※富山県の黒部ダムとは別)が完成されてからは、次々と大型ダムが建設され、1955年には水力発電は全電力の78.7%を占めていたほどです。

 

1960年に日本が高度経済成長期に入ると、海外からの輸入によって化石燃料を手に入れて火力発電が増大していきました。1962年には火力発電と水力発電は逆転し、水力発電は46.1%に下がりました。

その後も、原子力発電の開発が進んだこともあり、2005年には水力発電の占める割合は8.3%まで落ち込みました。

しかし、再生可能エネルギーの中では今でも最も利用されているのが水力発電です。

 

 

地熱発電

日本は有数の火山大国です。火山活動による地熱から発生した水蒸気を使ってタービンを回し、電力を作るのが地熱発電です。

太陽光や風力と違い、天候に左右されることもなく、昼でも夜でも発電できるので、地熱は安定した電力供給ができる再生可能エネルギーと言えます。

 

この研究は意外と早い段階から行われており、1966年にはすでに地熱発電所が稼働を始めています。

ところが、地熱発電所を建設してしまうと周囲の温泉が枯渇したり、お湯の温度が下がったりというデメリットもあります。地熱発電所を建設できる場所はどうしても温泉地とかぶってしまうため、そこからの反対も強く、地熱発電の開発は思うように進んでいません。

政府発表の新成長戦略では、地熱利用の推進が打ち出されており、地熱活用住宅には補助金の交付もあります。ここで一気に地熱発電の開発が進むかもしれません。

 

 

バイオマス発電

家畜のフンや、生ごみ、紙、食品廃材、建築廃材、などのいわゆるゴミを燃料にして発電するのがバイオマス発電です。

太陽光や、風力、地熱などに比べ、「これも本当に再生可能エネルギーなのか?」と疑問に思うかもしれません。しかし、再生可能エネルギーは、広い意味では「利用速度以上に補充されるエネルギー」のことを指すので、石油や石炭ではなく、バイオ燃料を使うバイオマス発電も再生可能エネルギーを利用した発電だといえます。

 

バイオ燃料は、発電以外にも使われます。トウモロコシやサトウキビから作られたバイオ燃料を車の燃料にしたり、大量培養したミドリムシから油を精製して飛行機のジェット燃料として利用するための研究も進んでいます。

しかし、バイオマス関連施設の約7割は赤字であり、まだまだビジネスとして成り立たせるには難しいのが現状です。

 

 

まとめ:再生可能エネルギーを普及させるためにできること

 

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こんなにたくさんの再生可能エネルギーがあるんだね!

 

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だけど、今は日本の発電に利用されているエネルギーのほとんどは枯渇性エネルギーなんだ。一番利用されている水力でさえ全体の8~9%程度だからね。

 

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再生可能エネルギーがもっと普及したらいいのにねぇ。

 

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何か僕たちにもできることってないの?

 

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政府は「太陽光〇%」「火力△%」という風に、どうやって発電しているかっていう電源構成を公表するように各電力会社に促しているんだ。

だから、再生可能エネルギーをたくさん使ってる企業と契約をすることで、再生可能エネルギーを応援するという意思表示になるんだ。

そういう人たちが増えて、再生可能エネルギーを使ってないと全然契約が取れない!なんて社会になれば、企業もたくさんの人に買ってほしいわけだから、もっともっと再生可能エネルギーを利用するようになって、研究開発も進んでいくはずだよ。

 

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小さな力かもしれないけど、地球のためにできることなら、お母さんに相談してみようかな。

 

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自分の意思表示ができるようになったのも、電力自由化の良いところの一つだね!

 

 

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